アニメ監督、今敏さんがお亡くなりになられました。

「パーフェクト・ブルー」「東京ゴッドファーザーズ」「千年女優」「パプリカ」
今監督の作品はどれも大好きです。

46歳の若さで逝ってしまわれた。残念です。



「別に長生きしなくたっていい」

昔から常々言い続けています。
別に「長生きしたくない」のではなく
ただ「長生きしなくたっていい」んです。

今の自分に、年老いてから何ができるのか全く想像できません。
今できる事しか想像できない、想像力のない人間です。

だから、可能なら、老後に残された時間があるとして
その時間を今日、明日、前借りさせてもらえるなら
させて欲しい。

それくらい「太く短く生きたい」だけなんです。

ただ死ぬ時に、できるだけ悔いなく死にたいだけなのかもしれません。
悔いのない死に方なんて、できるわけないんですけど。

歳を重ねるにつれ、大切な家族、親族、友人、知人と
永遠の別れをする機会も増えてきます。
その度、自分の歩みは少し止まります。

生きるって何だ。
死ぬって何だ。

自分には妻もいて、子供のように大切にしている愛犬がいて、
もうすぐ子供も産まれてくる。
やりかけ仕事もあって、やりたい事も、やらなきゃいけない事もたくさんある。
今この瞬間に死ぬ、となると、自分以外の人たちへの
影響やご迷惑ばかりが先に立ってしまいがちですが…
ホントのところ、僕の心臓が止まっても、世界が止まる事はないでしょう。

生きるって何だ。
死ぬって何だ。

考えると何もできなくなるけど、考えなくていいような事じゃない。

不謹慎かもしれないが、人の死に目に遭ってしまったその時だけは
立ち止まって考える時間をもらえます。



今監督は遺書を残されました。
文章としては少し長く、人生を振り返るにはあまりにも短い文章。

連日の徹夜作業にヘトヘトな僕は、仮眠を取るために布団に入り、
眠りにつくまでのほんの少しの時間、ケータイでその遺書を読みました。

泣きました。

悲しさや 感動や 他にも色んな気持ちがごちゃまぜになって
とてもとても、泣きました。

今監督とは別に面識があるワケでもなく
失礼ながら特に大ファンというワケでもなく
ただ、好きなアニメ監督の中のひとりだったわけですが

その突然の訃報と
その若さでの死と
死ぬ間際に書き綴られたであろう遺書が
そのまま眠る事を許しませんでした。

今監督は、前向きに倒れました。
前のめりに生きられました。

そして 真っ向から 死 と向き合われました。

きっと足元にも及ばないでしょうが
僕の気持ちのレールの先に
今監督がいらっしゃるような気持ちになりました。

この遺書を読んで
「別に長生きしなくたっていい」
という言葉は二度と口にしない、と誓います。

別に想いは変わりません。

人が一生に使えるエネルギーの上限が決まっているとして
そのエネルギーを
効率的に使って長生きするよりは
非効率的でもいいから、瞬発力に換えて生きたい。

僕は、最後まで僕らしく生きたい。
今監督のように。



今監督。

お会いした事もない僕が、このような気持ちを文章として残す事をお許しください。
畑は違えど、そしてレベルは全然違えど
同じ“モノを創り続ける事を生業に選んだ人間”として
最後のお言葉に、たくさんの学びと、自身への反省の機会をいただきました。

奥様やご両親、恩人、知人の皆様への心残りは尽きないと思いますが
今監督の作品は、その方々だけでなく、私たちファンの中でずっと生き続けます。

本当にありがとうございました。


心よりご冥福をお祈りいたします。



KON'S NOTE 2010年8月25日(水曜日) さようなら

(念のため別記事より)
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by wamhouse | 2010-08-26 04:28 | 想 : column

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