ようやく観て参りましたよ「THIS IS IT」。
前の席には安室奈美恵ちゃんがいました。笑
15年ぶりくらいに会いました。
ネタばれナシで書きますので、まだ観に行っていない方もご安心あれ。
2008年の夏に行ったLA : NOKIA Theater。
あれから1年後、その同じ場所でダンサーのオーディションが行われ、
向かいのStaples Centerで2009年4月から6月までの2ヶ月間行われたリハーサル。
その数日後。
ロンドンのO2アリーナで開催されるはずだった彼のファイナルコンサート
"THIS IS IT"は行われず、まさかそのリハーサルを行っていた同じ場所、
NOKIA TheaterとStaples Centerで、彼の追悼式が行われるなんて
いったい誰が想像しえただろうか。
スタッフとしてではなく客としてライブやコンサートなんかのイベントを観に行くと
「いやーオレならココはこうするのになー(否定の意)」
とか
「ほっほーうナルホドここでこう来ますか(賛美の意)」
とか
「いやーこの演出はないなぁーオレには(否定の意)」
とか
「いやーこの演出はないなぁーオレには(賛美の意)」
とか
まぁ要はどうしても“仕事目線”で観てしまうもので、
この作品を観に行く前は、そんな風にきっと
「オレもあんなライブの仕事やりたかった~」
とか
「まーそりゃカネかけたらこれくらいできるよねー」
なんて思うんだろうなーと思ってました。
(我ながらひねくれておる。)
が。しかし。
もう全っ然。
そんな事思うどころか、エンターテイメントの神髄かつ
とてもシンプルな答えに辿り着けました。
ライブは主役次第。
我々がどんな演出や機材で味付けしようが
最後はやっぱりセンターに立つ人=主役の実力次第なんだったって事。
リハーサルの映像ではあるけれど、時期的にゲネプロ(最終の通しリハ)寸前まで
出来上がっていて、それに加えてリハーサルでありながらも流して(手を抜いてという意味)
リハをしない彼の姿勢→ほぼライブ本番を観ているような仕上がりで
そこから読み取れるショーとしてのクオリティの高さは
演出や機材やそれにかけたお金や時間や人の多さではなく
彼の“パフォーマー”としての実力そのものでした。
生まれ持った才能に、ジャクソン5時代から培ってきた経験が加わった
誰にも真似のできない“KING OF POPS”という確固たる地位。
そんな彼がいてこそ、あの演出も機材もそれにかかるお金も時間も人も集まるんだと。
あのカタチになったのが必然とすら思えて来る。
実力のないヤツをまわりがまつりあげて、金にモノいわせて同じ事を真似しても
あの仕上がりにはなりっこない。
きっと彼だから行き着けた。
あのクオリティが“彼の身の丈に合ったレベル”なんだと思う。
…そう考えると…あらためてすげえ…。
でも決して「オレにアレはできねぇわ…」じゃないんす。
もしも僕が英語圏に生まれて、生まれながらに話した言葉が関西弁じゃなくEnglishで
でも今と同じ仕事をしていて、うまいタイミングとちょっとのラッキーが重なって
スタッフとしてあの場にいたら…同じ事できてると思う。
技術的とかアイデア的に全く想像すらできないような新しい事をやってるワケじゃなく、
どちらかと言えば、少し古いくらいのベタなテーマと演出かもしれない。
でもそれは、彼がお客さんの求めているモノをカタチにすべく、
あえてそのベタさや古さを演出したのは間違いない。
そんな、客の反応も計算した演出が出来て、音楽もちゃんと理解と分解ができて、
物腰は柔らかく、優しく、でも頑固に、全体が観えていて、その全体の演出もできる彼。
どんだけ天才なんすか。
彼がいれば、僕なんかがあそこにいても、結果=成果物は間違いなくアレに行き着く。
それは僕ら=スタッフや機材なんかの実力などではなく…彼の実力。
ああいった、まわりをグンと引き上げてくれるアーティストと仕事ができる事は
とっても幸せな事なんでしょうね。
スタッフやダンサー達やバンドメンバーの笑顔がそれを物語っていました。
そんなものすごい“カリスマ”の最期のステージを、まさかこんなかたちで観るとは。
ショービズに関わる人に…というよりも、ステージでセンターに立つ主役の方々に観てほしい。
彼の音楽を知らなくても、全く興味がなかったとしても、この2時間から得るものは
それはもう山のようにございます。
あ、もちろん、一般の方々も観に行ってください。フツーにオモシロイ作品でござい。
…と、なんだか結局仕事目線な感じで語ってしまいまたが…
近年は音楽以外で注目を集めた彼でしたが、彼が“音楽”を純粋に愛していた事、
そして何よりも“音楽の神様”に愛されていた事がわかる作品です。
スタッフ目線の記録映像のクセに…何度か泣かされました。
彼の美声にうっとり聴き惚れ、彼の意外にもお茶目なトコロに“カワイイ!”とまで思い、
そしてやっぱり、彼のダンスの凄さに圧倒される2時間。
最期は映画館内が拍手で包まれました!
(試写会なんかだとよくある事だけど、まさかフツーの上映で拍手が起こるとは…!)
もう一回、と言わず、何度でも見直したい作品でした。
(DVD→アメリカでは発売が決定してるようだけど、日本は未定ですね)
上映期間もあとわずか!観たい人は映画館に急げっ!
“KING OF POPS”マイケル・ジャクソン。 彼は偉大でした。
ご冥福をお祈り申し上げます。